「会津めでて絵シリーズ~会津絵へのオマージュ~」では、会津絵を育ててきた会津の先人達と文化への尊敬の気持ちを込めて「会津絵」を会津在住のデザイナー齋藤志登美氏がイラストレーションで独自に再構成して表現致しました。
太陽漆器(株)と齋藤志登美氏が会津絵の素晴らしさに共感し誕生した独特の世界を楽しんでいただければ幸いに存じます。

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会津絵に宇宙を見る

会津絵を見ていると絵の中に吸い込まれていく。
絵の中に無限の空間を感じるからだ。
会津絵は宇宙を表現しているのだろうか。
 

会津絵は会津独特の吉祥紋様

会津絵は江戸時代後期までにその様式が形作られていった漆絵会津漆器の製品群で、現在でも生産され会津地方で親しまれている。
会津絵の特徴は、松竹梅、菊、糸巻き、破魔矢など、おめでたい絵柄や願いが込められた絵柄が、独特のデザインで描かれていて素朴な中にも華やさを持っていることである。
 

クリエイティブと忍耐力

会津漆器職人の先人達は何てクリエイティブで忍耐強かったのだろう。
日本の吉祥紋様を独創的に散りばめて配置したデザインは他にはない会津塗オリジナルの発想である。
会津絵を描くには、根気が必要だ。会津絵は蒔絵師の筆力、構成力そして忍耐力が試される。
蒔絵師にとっては手ごわい意匠である。
 

会津絵の歴史とオリジナリティー

17世紀頃、南部椀や正法寺椀の箔絵のデザインを取り入れて会津では薄椀や薄盆という漆器が作られていた。その後、薄椀や薄盆のデザインは会津で独自の進化を続けて江戸時代後期には、現在、会津絵と言われているデザインが確立され、明治時代まで会津絵のデザインを取り入れた漆器は盛んに作られていた。
もともと南部椀等東北北部のデザインであったものが、会津で独自に変化しながら確立された現在に残る会津絵のデザインは、世界に誇る極めて独創的で大胆なデザインである。また他の漆器産地には見ることができない会津塗オリジナルデザインと言ってよい。
江戸時代の東北地方の会津という地で、会津絵のような独創的なデザインが誕生していたということは、現代の会津人にとって誠に誇れることである。

消金地盃 会津絵



表面に会津塗独特の技法である消金地を施し伝統的な会津絵を描いた木盃
消金地は蒔絵師の川俣博氏、会津絵は蒔絵師の小松茂夫氏である。