






焼き桐飾り台の前面には、固い絆で結ばれることを意味する「あわじ結び」の駿河竹千筋細工がはめられています。親子の絆、家族の絆を大切にしてほしいという願いを込めました。
この「あわじ結び」細工は、普段使用する「丸ひご」ではなく「平ひご」を用い、水につけて軟らかくした後、指先の技術だけで編み上げる特殊な細工で、修練を要する細工なため、今は作り手がほとんどいません。
焼き桐飾り台天板は、伝統工芸会津塗の技術で仕上げています。


衝立には日本三大美林の一つとして名高い秋田杉の柾目を使用した伝統工芸「網代編み」が使用されています。日本では古くから杉、桧、竹などを市松、亀甲、矢羽根といった和風模様に編む網代という建材が使われてきました。
和柄にはそれぞれ意味があり、「宝輝・粋 正六角」の柄は亀甲模様を採用。亀甲紋様は日本を代表する吉祥紋様として親しまれています。正六角は自然界に置いて最も安定した形であるころから、“丈夫で強い”という意味も込められています。焼き桐飾り台の正六角形と相まって最強の兜飾りとなっています。

兜は手のひらにのるコンパクトなサイズ。「江戸木目込人形」の技法を用い、柿沼東光(柿沼人形)の工房で職人がひとつひとつ丁寧に製作しています。
木目込とは、衣裳のひだや布切れの境となる部分に細い溝を彫り込み、そこに布を「きめこむ」ことからそう呼ばれております。その発祥は、約270年前の元文年間(1736~41)に京都で生まれた木目込人形で、その人形づくりの技法が江戸に伝わり「江戸木目込人形」が誕生しました。

<正絹京都西陣織>
生地には、豪華で緻密に計算された紋様の美しさがきわだつ正絹京都西陣織を用いています。
兜の頭部は牡丹唐草文を、裾部分には鎧縅の文様を採用。品格の高い兜に仕上がっています。
<甲州印伝革>
兜の吹き返しと眉庇(まびさし)の部分には、なめした鹿革に文様を漆付けする伝統工芸品《甲州印伝(こうしゅういんでん)》を木目込んでいます。
とんぼ紋様は、とんぼが前にしか進まず、後ろに下がらないことから勝利を呼び込む「勝ち虫」と呼ばれており、縁起のいい紋様として武士に好まれていました。
その他、鍬形(取り外し式)には本金金沢箔、忍緒は東京組紐を取り入れており、プレミアム感あふれる兜に仕上がっています。
<飾り付け時のサイズ>
間口25×奥行22×高さ35cm
<デザイナー大沼敦 プロフィール>
日本大学藝術学部卒業後、松下電器産業(現パナソニック)を経てプロダクトデザイナーの喜多俊之氏に師事。その後独立し、2020年株式会社大沼デザインスタジオ設立。AV機器、家電、プロ用機器、建築金物、ロボット、バッグ、生活雑貨、伝統工芸品のデザイン等、領域にこだわらないデザインを手がける。グッドデザイン賞など受賞多数。東洋大学ライフデザイン学部人間環境デザイン学科教授、山梨県産業技術センター客員研究員。
<柿沼東光プロフィール>
昭和23年9月東京都荒川区生まれ。
昭和46年株式会社吉徳大光に師事。
昭和49年に伝統工芸士柿沼東光に師事し以来江戸木目込人形製作に専念。
華麗なる色彩による親王飾り、風俗人形などを発表。とりわけ螺鈿の象嵌や彩色二衣重の木目込人形など独自の技法を学び、技術向上に努めながら、常に“時代の今”を見つめ、斬新な作品づくりに取り組むスタイルで新しい東光ブランドを築いている。
平成11年2月 経済産業大臣認定伝統工芸士
平成12年2月 東京都知事認定伝統工芸士
